エリザベスはけっこう肉欲派だった
昨日、「TASUKE」をあげたので、昨夜の9時頃から10時間ばかり爆睡。朝の6時前に起き、すぐ仕事にかかる気にもならなかったので録画しておいた番組を二つばかり見てたら、昼近くなった(^_^;)
一つはWOWOWで去年放映していた、霊能捜査官を主人公にしたTVシリーズ『アリソン・デュボワ』のスペシャル。スペシャルと言っても2ヶ月くらい前にエピソードの途中で放送中断した話の続き。ようやくその完結編といったところ。霊が見えてどうこうとか、死後の世界が普通にあってという世界観にはついていけないものの、それを了解した上で見れば、話はいつもなかなかよくできている。今回は捜査の過程で重傷を負い、死線をさまよった老警官が最後にキメてくれる。霊能よりも刑事の勘というオチで、これには拍手。
もう一つは先日BSで放映していたイギリスの長時間ドラマ『エリザベス』。これは有名なエリザベス一世を主人公にした歴史ドラマで、英国史に詳しくない僕などはどこまで事実に沿った話なのかよくわからないが、役者の演技とドラマ自体の面白さで、引き込まれるように前後編4時間を見てしまう。
特にエリザベス女王を演じたヘレン・ミレンは、絶品。決して軽くない、重厚な歴史ドラマでありながら、ちゃんとしたエンターテイメントになっている。単純に比較すれば日本でも時々やる2時間歴史ドラマみたいなものだが、これに比べればみんなカスのようなものだ。僕の記憶では、ちゃんとした脚本と、ちゃんとした芝居の出来る役者をそろえてスペシャル枠の歴史ドラマをやったのは、もう20年以上前の『関ヶ原』以来、ない。あえてもう一つ付け加えれば、10年くらい前だったか、深作欣二がテレビで演出した『阿部一族』くらいだな。あっ。マスキチ。DVD返せ!
2時間枠ドラマじゃ太刀打ちのしようがないので、さらにあえて日本で比較すれば大河ドラマというのもある。実際『エリザベス』4時間で、近年の大河ドラマ40時間分以上の満腹感を得られる。てゆーか、大河ドラマ全然太刀打ちできてないじゃん。
中には結構なドラマ見の巧者だと、僕が思ってる人間でも、いや、案外『新撰組!』は面白かったよ、とか、『功名が辻』は毎週見てるとか言う人はいる。でもそういう人たちは、そのドラマに何か面白い部分を見つけたとしても、他にいっぱい目をつぶっている部分があることを知っている。いや、それは言わない約束で。っていう感じで。僕は全部目を開けたまま見ていられるドラマが見たい。この国で。この国の役者がこの国の言葉で喋っているドラマで。
『エリザベス』のヘレン・ミレンは終盤、アップになった表情の白粉の間に刻まれた深い皺までが芝居をしている。もう設定上はとうに老女になってるはずなのに、つやつやした肌をしていつまでも甲高い声を張り上げている女優が主演の歴史ドラマなどとは、その部分だけ見ても格が違う。
そういえばヘレンさんは、近作の映画でもエリザベス女王を演じているそうだ。このドラマが映画になったのかと思ったら、なんとこちらは現代のエリザベス女王の役。ご先祖様からその子孫までとは、エリザベス役者か。いや、実際、よく似ている。
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