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N先生への私信

昨日の夜、晴れてWebの引越通知を、いままで一度でも僕のページをのぞきに来てくれたであろう人たちに送りつける。中にはずいぶん宛先不明で戻ってきたものもあったけど、他の手段で連絡取れる人はおいおい報せるとして、アドしか知らない人には、もう連絡のつけようがないかも。もし何かの偶然でこのページを見て、僕からのメールが届いてないという人は、アド変更するのでメール下さい。

てなこと考えてたら、元祖美少女漫画家の権威、N先生から昨夜のうちに返信があった。曰く「『24』について書いた記事で、こんなドラマ、『ER』には全然及ばないと書かれてあり、激しく同意したものの、その後、第2シーズンはけっこういけるような評価が書かれてあったので、ちょっと揺れ動いてる今日この頃」というお手紙である。これ、まだWebで日記公開していた時の記事の話ですな。

それでさっき、N先生に返信しようとしたんだけど、せっかくだからブログにその返事をコピペして、今日のネタにしようと思った。そしたら一日分、ネタをもうけられるし。やっぱブログって、軽い(^^ゞ

Nさん、こんにちは。どうもお久しぶりです。それからメールありがとうございます。

「24」はね、追ってまたブログに感想書くかも知れませんけど、とりあえず第3シーズンまでは見終わりました。終わってみれば、この3部作で1エピソードという感じで、第1シーズンからの伏線を実はずうっと引っ張ってます。

で、全体として見れば確かに面白いんでしょうけど、その面白さって、たとえば胸に迫る感動とか、そういうものとはちょっと違います。特に第3シーズンなんか見終わると、ほんと、嫌あなものを見せられた、という感じになります(^_^;)。だから、面白いっちゃ面白いけど、正直言って、あれを見て喜ぶ人間の気持ちが実はよくわからない。たとえば「ER」を見ると、最後にはなんか人間を信じたくなるような気分になりますが、「24」を見終わると、人間不信の固まりになりそうな・・・(-_-;)

ここ数年のアメリカのアクション映画の傾向って、何か目的のためには手段を選ばないっていうか、自分たちにとってその目的の正当性さえ信じていられれば、何でもありだっていう主人公の行動が目立つ気がします。たとえば、かつてアメリカ映画のヒーローは、たとえどれほど憎むべき敵であっても、絶対に丸腰の人間は殺さない、女子どもを手にかけない、という最低限の約束がありました。アンチ・ヒーローであるはずのダーティ・ハリーでさえ、最後は必ず犯人側にも銃を持たせます。ところが最近はこの約束がかなり崩れてきていて、その集大成とも言えるのが「24」の主人公です。かつてなら、こういう主人公はアンチ・ヒーローとか、ダーティ・ヒーローと呼ばれたものですが、いま、この主人公をそう言う呼び方をする評価はありません。僕はむしろ、そのことの方に、少し嫌な感じもします。

でも、それじゃこのドラマが面白いと感じるのはなぜか。それは、はっきり言ってここまでやるか? という驚きと、どこまでやるんだ? という興味によって物語が繋がれているからです。ある意味、これ、劇画原作の手法と確かに近いんですよ。劇画は生身のリアルな芝居じゃない分、極端に言えば、漫画家と編集がやる気にさえなれば、どこまでもやれます。特に7~80年代の小池一夫さんなんか、そういう手法で読者を驚かせる天才でした。その意味では参考になります。でも絶対にスッキリとはしない。第3シーズンなんか、ほんと悲惨な展開の連続ですから。それでもこれ、どういう風に収集をつけるつもりだという興味を持たせ続けるのは、やはり脚本のうまさと言うべきなのかな。

というわけで、もし第1シーズンをご覧になったなら、第2シーズンはお勧めです。とりあえず、最初の3部作の中では一番すっきりする話です。でも、これに続いて第3シーズンを見ると、また暗い気持ちになります。ちゃんと敵が1、2、3とステップアップしていて、最も凶悪な敵が出てきますから。逆に言えば、もうこれ以上の凶悪な敵は見たくない、という気分にもなり、僕が第4シーズンに未だ行けない理由はそこらへんにもあります。

さ、だんだん見たくなってきたでしょ(^_^;)。でも、だからって見た後で、なんでこんなもん勧めたって、どのような意味合いでお怒りになっても、僕は一切責任取るつもりはありませんので、あしからず。

ではまた。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

ご丁寧な返信、真に、有難うございます。「24」シーズン①は見ました。こりゃあざとさが小池一夫だと冒頭思いましたよ、やはし。「ダビンチコード」でもあらま、やっぱりあんたも裏切るのねってな展開があって、そういうのはキャラがたつとはいわんです。もっとこーなんちゅーか『ベンハー』のメッサラ(古過ぎ)みたく、死に直面してもライバルの前では見栄を張るみたいな漢気のある悪党はいないもんですかのー。とかいいながらシーズン②までは見ようかなーっと。意思弱っ!

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