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2009年2月

妻の克己心

昼前に妻がバイトから戻ってきたので、僕がこれからモーニングを食べに南蛮茶に出かけるというと「う~ん、ど~しよ~かな~」などと迷った風情を見せる。

ど~しよ~っておまえ、どういう意味だ? と聞くとでへへと照れ笑う。確かに多くの場合、僕は仕事がてら南蛮茶に出かけるときでも、そのとき妻が家にいれば、よく誘って一緒に行くが、それはあくまでもまだ僕の作業に余裕があるときの話。今日はもう週中で、本来なら週刊の原稿をあげないとまずい日程。そういうときははっきり言って、妻と喫茶店に行けばその分だけ時間のロスになる。

「そうよねそうよね、私が一緒に行ったら仕事の邪魔になるもんね。うんうん、私は一人で家で冷えたご飯と昨日の残り物でも食べてお留守番してるわ」などと言って背中を向け、畳の目でもほじくりだしかねない一見殊勝な態度を見せるには見せるが、いつものことながらこれは彼女の罠である。だいたいうちのリビングの床に畳はない。

妻との会話は毎回このパターンなので、いまさら呆れることでもないが、仕方なくじゃあ一緒に行くか? と一応聞くと「ういういっ!」()と満面の笑みで振り返り、首を縦に振る。なんかね、家の中に一匹、何としても散歩に付き合いたがる犬を飼ってるような気分だな。僕は溜息混じりに、しかしほんっとにおまえって克己心のない奴だな。これほど己に勝とうという気が一切ない女だとは思わなかった、と言うと「あら、私にだって克己心はあるわよ」と言い返す。

「いつもあなたの仕事の邪魔をしちゃいけないとか、あなたの時間を潰すような真似しちゃいけないとか、私の心の中ではもう一人の私が常に私にそう言ってるの。でも私は、そんな私の心に打ち勝って、あなたについていくんじゃない。私は克己心の塊よ」

克己心って……そういう意味だっけ???

アカデミー賞の椿事

朝、6時前に目覚めてからもう眠らず、そのままWOWOWでアカデミー賞授賞式の生放送を見る。『おくりびと』が外国語映画賞にノミネートされていたため、果たして受賞するのかどうかが気になったからだ。

今年のアカデミー賞の司会はヒュー・ジャックマン。ちなみにATOK、「ひゅー・じゃっくまん」も一発でカタカナに変換するな。相変わらず「まけいん」は「負け院」のくせに。それはともかく、あの狼男が意外と多芸であることを知って驚く。さすがに向こうの役者は何でもこなす。数年前、司会をビリー・クリスタルがやった時は、オープニングに過去の名画をちりばめて、そこに合成ではめこまれたビリーが登場して笑いを誘う、サタデー・ナイト・ライブばりのオープニングフィルムが秀逸の出来だったけど、今回は会場のセットの中でヒューが歌い踊るといういかにもアナログなオープニング。もしかしたらこういうところに多少は世界不況のあおりが現われていたのかも知れない。

同時通訳が単にうるさいだけなので、開始して間もなくオリジナル音声のまま聞くことにしたが、午前10時前から始まったショー、じゃなくて今年の授賞式は、やはり例年に比べて全体的に少し地味な印象がした。何よりノミネート作品の紹介がわかりづらい。

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なんてことを言ってるうちに・・・(^_^;)

2月も終わってしまいますが

例によって徐々に仕事がいろいろ差し迫ってきて、ゆっくり真綿で首を絞められるような感覚にいま襲われつつある今日この頃。更新もつい滞りがちだが、こうなったら下書きしてからUPする習慣を止めて、気が向いたときにその瞬間に思いついた話題を何か書くという形式にしてみたらどうだろう、などと考えている。

ただ僕の場合、よく考えないで書くと、あとあと何であんなこと書いたんだろうなどと独り悶々とするような内容を書いてしまわないとも限らない。そういや若い頃、よく考えないでものを言った後に、何であんなこと言ってしまったんだろうと独り悶々として、夜中に獣のような叫び声をあげたりすることがよくあった。しかし考えてみれば、言ってしまったことは確かに取り返しがつかないけれど、書いたものならまだ取り返す余地は残っている場合もある。このブログだって、あれはちょっと言い過ぎたかなとか、失敗したなとか思ったら、後でちょこちょこ書き直すこともある。

ただし出版物に関しては、いったん公刊されてしまえばもう取り返しはつかない。ブログなどと違い、書いてしまった後は完全に自分の手を離れてしまうからだ。僕が初めて自分の書いた文が出版物として、つまり本屋さんに並ぶようなものとして目に触れる経験をしたのは、大学卒業後にバイトとして入ったエロ本の編集部でやった、コピーの仕事である。このコピーは複写の意味じゃなくて、昔、糸井さんなんかが隆盛を誇っていた時期によく人口に膾炙した、コピーライターという単語に用いられるような意味合いでのコピーである。そういや最近、コピーライターって言葉、あまり聞かなくなった。別に滅びたわけでもないだろうに。

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携帯発見(・-・)

昼間、上京時には毎回一度は顔を出している新宿にあるバーのママから携帯に電話。実は金曜の夜、最後に行った店を出た直後に僕は携帯を失くしたことに気づき、すぐその店に戻って探してもらったが見つからず、こうなればもう一軒その前に行った店だろうと見当を付け、そっちに回ったのだが、すでにそこは店を閉めていた。

仕方がないので翌日、バーのママに電話で連絡を取り、事情を話して店を閉めた後に携帯に気づかなかったか訊ねたのだが、ママは見ていないという。新宿のその辺りの店はだいたい週末の土日は休みである。だがママは、ビルの掃除会社に連絡を取って、店内をチェックしてもらうと言ってくれた。

その返事は土曜の夕方頃来たが、やはり携帯は見つからず。僕は新宿で行った2軒の店のどちらかにあるはずだと確信していたが、こうなれば仕方がない。もちろんauのサービスセンターにはすでに連絡して失くした携帯の回線を停止し、キーはすべてロックを掛けてもらっていたが、たちまち土曜の夜にも飲み会があってこのままでは不便極まりないので、仕方なく新しく電話を買い直すことにする。前と色も形も全く同じsportio。なんだかんだこれだけでまた2万近い出費になってしまう。

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連戦連勝…!?

東京より帰宅。今回は水曜から土曜まで、連日夜中まで飲み会。さすがに疲れた。今度から在京はせいぜい2泊くらいにしよう

ただし、収穫はそれなりにあった。つか、ちょっとありすぎてまずい。もともと今回の上京は、2週間ほど前に編プロのHさんという人から自宅に電話をもらい、彼が担当している月刊誌の企画を一本頼めないかということで、それじゃ打合せに、というのが本来の目的だった。H氏と面識はなかったが、彼の担当している漫画家の佐多先生に新しい原作者が必要になり、H氏が佐多さんに誰か組んでみたい人いますかと希望を聞いたところ、僕の名前が出たと。

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