言いまつがいか思いつがいか???
小林なんとかという女性アナウンサーが司会している夜七時台のニュース番組がある。
顔的には僕好みのちょいロリ系な可愛いタイプなのだが、名前は忘れた。先日、どう見ても彼女の姉にしか見えない妹が海老蔵と結婚するとかで話題になったばかりなのに。確かまやかまよかまゆかまいという名前だったが、ま、実はそれほど興味があるというわけでもない。ちなみにいまあげた名前、考えてみたら全部キャバ嬢から来たメールの名前だ。ややこしいからもう全員、まとめて名前をマ系とかそんな呼び名で統一してくれるとありがたいのだが。
ま、このご時世の午後七時台に報道で勝負するという鳴り物入りで始まったこの番組も、もはや打ち切りが決まったとかそんな話をどっかで読んだ。記事によっては彼女を戦犯扱いしているようなのもあって、それは彼女にとって酷だろうと僕は思う。
僕は基本的に報道番組やドキュメンタリーは頑張ってもらいたいと思ってるから、この番組も始まった当初は何度か見たものの、彼女をメイン司会に据えてるとわかった時点でめまいがしそうになった。どこのプロデューサーに気に入られたのか知らないが、あれは彼女にあんな役を振った人間の責任だ。どう見ても彼女に報道のメインは荷が重い。なにより硬派なニュースをやる時はまずビジュアル的にきつい。あんな体だし。あんな顔だし。
あくまで私見だが、華奢な体格で可愛い顔した女に報道番組の司会は似合わない。そういや日本の場合は「一応」がつくけどキャスターと称される、または司会を担当する女性は割とがっちり型が多い印象がある。ex.小宮某。安藤某。田丸さんも小柄な人ではあるがテレビで見ると体格は安定しているように見えるし、元フジのひょうきんアナだった長野さんはもともと紳助よりでかかった。
体格だけではなく、ある意味、臆面の無さというものも必要だったに違いないことは元キャスターの小池某の、たとえば自分に誰も同意できないようなキャッチフレーズを付ける時の臆面の無さを見れば分かる。女だからどうこうという差別的意図ではなく僕の言わんとするところは、男女に関わりなく、報道番組の表面上の送り手となる司会なりキャスターなりの表面的なイメージは、その番組自体の信頼度に関わるかどうかという話である。
だからいまはいい悪いの話をしているわけではない。やっぱりイメージとしては関わるだろうな、と。そのことはまあ、仕方ないよな、という話。たとえばむっちゃくちゃ顔色の悪い医者とか、歯並びの悪い歯医者に好んでかかりたいと思うかどうかということだ。そもそも本場アメリカの報道番組における男性キャスターも、概ね番組のイメージをまずその体格で表現しているのではないかと、僕は思っている。
報道ではないが、国民の信頼を集めるためにその体格が重要な要素となってんだろなと類推できる最大の典型は大統領だろう。ひるがえって日本の場合、女性のキャスターなり司会者なりは比較的体格のいい人が多い印象があるが、男性陣はと見るとこれがどうも、アメリカのアンカーマンに比較すると相当に見劣りすることは否めない。
体格と貫禄で言えば、昔NHKにいた磯村さんとか松平さんのラインはなかなかの押し出しだったが、いまの9時のニュースをやってる人は、キャスターというよりどこか町役場の助役みたいな印象がある。古館さんなんて人は、もうNステの後を受けて何年も経つのに、初登場の頃からいまに至るまで、何か全身からたちのぼる木っ端感がぬぐえない。引き継いだ頃は前任の久米さんに対抗しようとしてか、ありありとした軽妙感が思い切り空回りもしていたけど、久米さんのあの間は、多分他の誰にも真似できない。
じゃあアンカーはもっとメタボなオヤジキャスターを選べばいいのかっていうと、日本の場合はどうもそうでもない。日本のテレビ局における報道番組のアンカーの選び方って、そのニュースの内容を信頼感をもって伝えられるかどうかより、そのアンカー自身が親しみやすいイメージかどうかで選ばれている気がするからだ。同時に体格のいい、つまり押し出しのいい男性ってそれだけでどこか偉そうにも見えたりするわけで、日本のお茶の間感覚では、偉そうに見える奴はとりあえず嫌われるという鉄則もある。
かくして日本の自称報道番組から、重量級の存在感を持つアンカーはどんどん姿を消し、顔立ちはテレビ映えするスマートさでもその面相のどこにも意志の力を感じさせない司会者が溢れることになってきた。ある意味これは、日本男児の面相の変化とも連関しているのかもしれない。もっとも見た目じゃないという反論はあろう。もちろん僕もその説のシンパではあるが、現実的にはいまの日本、見た目がすべてである。
てゆーか僕は、もともと中味が薄まってきてんだから、せめて見た目だけでも何とかしてくれと思うのだが、どうも報道番組のキャスターに関しては、いま僕の好みのタイプの面相には一人もお目にかかれない。この手の番組のアンカーには笑顔など不要。古武士という表現がぴったりきそうなタイプが本来はあの席につくべきだろうと僕は思っている。
日本の報道番組で好きだったのは昔、もう30年くらい前になるかな、TBSの『報道特集』という番組があって、骨太の取材内容も毎回見応えがあったものの、なによりあそこのキャスター陣、あれは絶対にお茶の間に媚びてなどなるものかという一つの決意表明のような爽やかなラインナップだった。たとえば料治直矢さんなんて人の顔が僕は懐かしい。
いや、だからもともと問題は小林某の話だったんだ。本当に名前を覚えてないので申し訳ない。せめてネットで調べろとも思うが、別にそこまでして付き合いたい女というわけではない。その彼女がさっきニュースを見てたら、多分言い間違いだと思うのだが、何かのニュースを読む時に「かるふぉるにあ」と発音したように聞こえた。
僕は台所で夕食の準備をしていた妻を振り返り、テレビを指さして、おいおい聞いたか? いまこいつ、かるふぉるにあって言ったように聞こえたぜ! と笑いながら言ったら、彼女はきょとんとした顔を僕に見せて答えた。
「え? カルフォルニアじゃないの?」
僕はテレビを指さした状態で後ろを振り返ったかたちのまま、固まってたね。脳内は『花の応援団』のラスコマみたいな情景で。……ちょんわちゃんわ
僕はもう18年も相即不離で暮らしてきた妻が、まさかカリフォルニアをカルフォルニアと読む人間だとはまったく気づかなかった。てゆーか彼女はいままでカリフォルニアという文字を見聞きしたことがなかったのか? カリフォルニア巻きやカリフォルニア・ドリーミングやカリフォルニアに憧れての立場はどうなる!? それとも何か? 特殊な脳の働きによって、目から「カリフォルニア」という文字が入っても頭の中ではすでにその字は「かるふぉるにあ」と発音することになっているから、一時的に「リ」が「ル」に見えているんだとか、そういうことすか? 茂木健一郎先生!?
まあね、その点に関して妻をもっと突っついてやろうかどうしようかなどと思っていた僕の思惑は、数分後に同じテレビから同じ小林某さんが発した言葉によって、全部吹っ飛んでしまった。
なにっ!? 思わず叫んで僕がテレビに顔を戻したのは、小林アナは番組終盤の小ネタニュースを紹介している最中だった。もう内容忘れたけど、裁判関係のニュースだった。
「被告はほうけいでその事実を認め……」
そんなこと法廷で認めなきゃいかん時代になったのかあ~~っ???
……少なくとも僕には災難だ()
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