東京からの電話
昨夜の8時頃だったか。リビングでまったりしてたら電話があり、妻が出るとO女史であった。
彼女は僕の出版社時代の先輩で、だから付合いはかれこれ30年近く前に遡る。まあ、なにしろ当時から豪快な姐さんで、いまではそれほどでもなくなったが、僕が新人だった頃はまだ、基本的にエロ本業界で女性編集者は物珍しかった時代であり、彼女などはその草分け的存在とも言える。
ちなみにエロ本業界で働く男性編集者の場合、もちろん僕は相当変な人間も見てきてはいるけれど、それは小学館でも講談社の編集でも変人はいるよね、という程度のアレで、基本的にはエロ本編集者だからといって決して変態が集まって雑誌を作っているわけではなく、僕のようにごく普通の常識を備えたまともな社会人がもちろん社員の傾向としては一番多い。普通の企業だから当たり前の話だが。
ただしあの頃、この業界にもぽつぽつと各社に一人か二人、女性編集者は現われ始めており、当時の女性編集者は僕の知る限り、例外なく強力なキャラクターを持つお姉さんたちであった。これもまた、ほぼ100%男の社会であるエロ本業界の中で、男に伍してエロ本の企画を通したり撮影を切り回していかなければならないわけだから、いわゆる普通のお嬢さんみたいなキャラに務まる仕事ではなく、結果的に精神的にも肉体的にもタフであり続けられる姐さんたちだけが残ったのは当然の成り行きという理屈はつく。
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