そろそろあの日も近いけど
WOWOWで録画した『バレンタイン・デー』を見る。まったく予備知識はなかったが、キャスティングがやたら豪華。顔と名前が一致するだけでもジェシカ・アルバ、キャシー・ベイツ、アン・ハサウェイ、パトリック・デンプシー、ジェィミー・フォックス、ジュリア・ロバーツ、シャーリー・マクレーンとかとか他にもあれとかこれとか、もう旬の胸きゅん女優からアカデミー級のベテラン勢まで網羅。しかも監督ゲイリー・マーシャル。
こんな材料そろえられて食指が動かない方がおかしい。というわけで録画しておいたのだが、こういう映画を見る場合のもう一つのよく言い習わされた格言を忘れていた。豪華スター総出演映画って、豪華スターが総出演している以外に見るべきものがほとんど何もない映画の意味だったということを
というわけでこの映画、久しぶりに見た見事な「スカ」でした。ま、日本映画でこの手の豪華スター総出演を謳って何とかホテルみたいな映画を撮ったりすると、それはたいてい「カス」という評になりますが、さすがにわざわざ日本で公開されるハリウッド映画に「カス」までは滅多にありません。ただし「スカ」です。五倍に薄めたカルピスを原液と間違えて、さらに五倍くらい薄めて飲んでみたときくらい、中身の薄い話です。
ちなみに一つだけ、この映画を見てへええと思ったこと。
この映画は要するに何組かの老若カップル、ま、「老」カップルは一組しかいないけど、彼らのバレンタインデー当日の朝から夜までに起きる恋絡みの騒動を描くという、ある種の群像ドラマ、言い換えればてんでバラバラな話が描かれる。で、僕はこの映画を見るまで、バレンタイン・デーでチョコレートがどうこうなどと言って騒いでんのは日本だけだろうと思っていた。……違うんだね。
アメリカでもこの日は、恋の告白をするかしないかで大騒ぎの日らしい。もちろんチョコレート云々なんてのはその騒ぎにうまいことチョコを絡めた日本の広告屋の伝説の成功譚だが、本家(?)アメリカの場合、この日、大忙しなのは町の花屋さんだ。つまりこの日に、意中の男性から花が贈られるかどうか、そして一緒に過ごせるかどうかというのは女性にとって一大事なイベントとなっているらしいのだ。
だから映画の中では誰からも花の届くあてのない女ばかりが集まって、くたばれバレンタインみたいな趣旨の飲み会も行なわれているし、このノリってどうやらチョコ一個で話の収まる日本のバレンタインとは違い、あえて日本に置き換えてみればむしろクリスマスなんかの気分に近いかもしれない。日本のクリスマスはクリスマスでまたちょっと特殊なにぎわい方をしておるのだが、アメリカ人だって案外無邪気なことやってんじゃないか。と、そんなことが強いて言えばこの映画を見た感想だったですな。とっぺんぱらり。
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