毎日が眠たくて
仕方ない。
なんだかこの春以来、何にもやる気が起きなくて、ただだらだらと生きている。とりあえずいまは連載1本あれば何とか生活はやっていけるし、自分の中にあった攻撃精神のようなものが、きれいさっぱり消え失せて、週に1本、16枚ほどの原稿を書いている以外は、なんだか澱んだ川の底にでもいるような感じ。人が流れていくのを仰ぎ見ては、人は人、だと思っている。
昨日、仕事に一区切りついた合間にアニメやら海外ドラマやら、録っておいた番組を何本かまとめ見。すでにクール末、毎週見ていた日本のドラマは『雲の階段』しかなかったから、もう楽なもんです。他のドラマの結末を気にする必要がないんでね。あ、でも今期に関係ないドラマなら『あまちゃん』と『八重の桜』はまだ見てる。じぇじぇ。僕としたことが、いまメインで見ている局は何とNHKでがす。ちなみに
『八重の桜』はいいねえ。ここまでじわじわと会津に戦雲が近づく気配を描いてきて、その重苦しさに十分息が詰まりそうになった頃、ついに幕末好きにはたまらない場面に突入した。二本松少年隊の全滅、白虎隊の悲劇を経て、戦場が会津城下になると、さらに悲惨なことがいろいろ起きる。西郷頼母さんとことかね。脚本家はもう、このあたりの悲劇にハマっちゃって、これを描きたいがために、ここまで戊申を引っ張ってきたんだろうな。その気持ちはとてもよくわかる。
でも、タイトルにもなってる主人公の八重、ほとんど関係ねぐなってるども。僕は会津好きだからOKだけど、脚本としては作戦ミスといわれても仕方なげんじょ。あ、ところどころ怪しい会津弁が混じってる()
ほんとはさ、新島八重という明治期の傑女の人生を描くなら、メインとなるのは明治以降の話になるはずなのだ。それも新島襄と出会い、彼の妻となって同志社設立を共に支えるなんてのはまだ前半の話で、彼女の本領は新島襄が死んでから後だろ? それを、こんな7月に入る頃まで会津戦争を引っ張ってしまったら、いったいこの後、どんなペース配分にするつもりなのか!?
会津戦争で彼女も銃を撃ったというのは事実らしいが、あそこはそれこそ女子ども全員戦ったから、八重以外にも銃眼から射撃していた女子はいたはずだ。ちょっと記憶が怪しいども。いずれにせよあそこは彼女の人生のクライマックスじゃない。彼女のキャラがどういう風土、出来事によって完成されたかを見せたいという理屈もあるかもしれないが、どうひいき目に見ても会津戦争は4月くらいで終わらせるべきエピソードだった。だから下手すればこの作品、ラストの方はぐだぐだになるんでねが?
それでも僕がこのドラマに満足してるのは、八重を除けば()、綾野剛の松平容保はじめ、西島秀俊の山本覚馬、佐川官兵衛役の中村獅童や西郷頼母の西田敏行などなど、かなりイメージに近いキャストが総じて魅力的なおかげ。薩摩の牢に捕らえられた西島など、わざとリアルに叫び続けて声を潰してから収録に臨んだに違いないと思える発声で凄みを感じさせたし、例の元首相の息子でさえ、かつて見たことないほど卑怯な将軍のキャラがぴたりと似合い、なるほどと唸った。話題性だけで松田聖子をキャスティングするような大河とは違う。
このドラマ、いっそ容保が京都守護職に任命される直前から会津陥落までをドラマにした方がよかったんじゃないか。1年大河は尺的に厳しいというなら、テレ東で12時間ドラマにしてもらうとかさ()。でも、そうなるとますます八重、関係ないけど。いっそタイトルも『会津士魂』とかにしたりして……
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コメント
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ここ4-5年そんな感じです。
おまけに仕事もしてないし。
投稿: そえだ | 2013年6月27日 (木) 15時14分
いや、僕はまだまだ師匠の域には達しておりませんので()、多分尻に火がつき始めたらまたあたふたするだろうなあ……ま、いまも踝くらいまでは燃えてるけど
でもなんか仕事増やさなきゃという強迫観念から自由になると、とりあえず食えてる間は気分も楽だし、本も映画もそこそこ楽しんでます。あと欲しいのは気の合う友人とじっくり酒を飲む機会くらいかな()
投稿: ujikun | 2013年6月28日 (金) 10時04分
私が言うのもなんですが(^_^)、取引先が1社というのは不安定なものです。ただ、私とかujiさんは、生産量週一本が限界なのでどうしてもねぇ。
気の合う友人とじっくり酒を飲む機会は、十分あるじゃないですか、地元でも東京でも!
投稿: そえだ | 2013年6月29日 (土) 03時21分