先週のついとより
WOWOWで『項羽と劉邦』。ついに韓信が大将軍に。これでようやく劉邦は項羽と互角に戦うための条件が整い、いよいよ物語は項羽との一騎打ちに収斂する怒濤の後半クライマックスへ。『史記』ファンには泣かせるエピ満載の史劇がいまたまらなく面白い(^_^;)[10/26 ついたより]
ま、いまWOWOWでやってる海外ドラマの一つだが、これは本物の中国製ドラマ。いやあ、中国が本気で歴史ドラマやりだしたら、そりゃ使えるロケ地いっぱいあるだろうし、しかも王宮とか全部本物使いそうで、エキストラも何万人という数を集められるんじゃないかと…… そしたらもう日本にはどう逆立ちしたって勝ち目はないす。
なんて思ってたけど、よく見たら迫力の戦闘シーンも攻城戦もけっこうCG使いまくりで、そのうち目が慣れてくると攻城戦なんか、どの城攻めてても毎回同じ映像が出てくることに気づいてしまった()
まあ、それでも韓国の歴史劇よりは、戦闘シーンは迫力があるし、見るまではちょっと侮っていた脚本力とか、構成力もそれなりの見せ場や盛り上げを用意していて、案外見せてくれる。もっともこれは、昔司馬遼太郎が同名タイトルでヒットさせた『項羽と劉邦』のお話で、『史記』などのファンにはなじみのエピソードもがんがん出てくるし、そのどれもがもともとドラマティックなのだから、素直にやればやっぱり面白くならないはずがない。
僕が昔、シナリオ学校に通っていた頃、やたら『史記』と『三国志』だけは必ず読んでおけと力説する講師がいたけれど、その気持ちはわかる。彼によれば物語を構成するために必要なドラマは、すべてその中に入っているからというのだ。こういう言い方、中国史ファンはよくするんだよね。「出師の表を読んで泣かざれば男児にあらず」とかさ。
正直言って僕もドラマティックな描かれ方をする歴史は好きなので、最近はスカも多いけどハマれば大河ドラマも最後まで見たりしてしまう。その伝で言えばこの『項羽と劉邦』、いままで見たことのある韓国の歴史劇ドラマや、中国のドラマの中では一番ましな方だろう。キャストもそれなりにそれぞれ説得力のある役者が演じているしね。
でも、まだベストじゃない。演出的にも隔靴掻痒な箇所が目につき、なんでここでそんな見せ方するんだとか、ここで話を切ることないだろと、思わずテレビに突っ込んでいることが幾度もある。そういうときは、こっちももう笑ってしまうしかないのだが。早く進化してくれよ~と、半ば祈りにも似た願望を込めながら。
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