いまどき夫婦で『SPEC』中毒(^_^;)
いま猛烈な勢いで『SPEC』にハマっている>いまさらかよ! という声はさておき、本放送時は何かの都合で見てなくて以来ずっと知らないまま来てたのが、新作映画の番宣企画で始まった深夜再放送を何の気なしに1話から見たら、回を追うごとに夫婦そろって深みにはまっていったのだ(^^ゞ[10/31のついとより]
(承前)考えてみれば『TRICK』も僕は当初飛びついて仲間さんという女優を見直したものだが、いかんせん回を追うごとに肝心の話が一向に面白くならず、てか、つまらなくて見るのをやめた。要するに『SPEC』もその類いだと思っていたのだ。完全に先入観による食わず嫌いだった[10/31のついとより]
(承前)一見コントドラマとしか思えないような作品でも1本筋の通ったプロットとテーマがあれば、演出や役者の力量によって見られるものになる作品はあり『SPEC』はそこをクリアしてる。演出や役者力は同等でも中身の薄さで見る気の起きない『TRICK』や『リーガル・ハイ』とはそこが違う[10/31のついとより]
なんて偉そうなことを書いているが、実際3年前にこのドラマの存在は知っていたものの、演出が堤氏であり、たまにザッピングでチラ見したら目に映るのは例によって素っ頓狂なおふざけ芝居の場面ばかりで、まあ、もういいです、こういうのは、とお腹満腹な感じで敬遠していたのだ。
ただ、新作映画が公開され、家具屋の閉店セールと同レベルの値打ちしかない完結編という言葉を売りにしたスポットがばんばん打たれ始めると人間とは弱いもので、ちょっとこれ、本当はどんな話だったんだろうという気にもなってくる。そんな頃合いを見計らって深夜枠で始まった再放送、第1話を録画して見てみたら、これがなかなかキャラの立て方といい、キレのある演出といい、確かに面白い見せ方をしていることに初めて気づいてしまった。
ええ、まんまと術中にハマりましたよ。敵の思うつぼですな。正直、リアリティとはほど遠い竜雷太の芝居や小ネタの網羅は、僕にはぎりぎりな部分もある。しかしあえてくだらぬ小ネタの洪水に目をつぶれば、つまり『化物語』シリーズと同じく、本筋に関係ないサブリミナルな部分は無視して話の本筋に目を凝らせば、この物語における主人公2人の孤独な戦いは、圧倒的な力を持つ敵に挑むというそのハードボイルドな展開もあって、見る者にちゃんと共感させる力を持っている。
なによりドラマに関しては僕なんかより遙かにうるさく好き嫌いの激しい妻が、がっつりこの作品にハマってしまったのが意外だったけれど、気持ちはわかる。この話が描こうとしている物語自体は実に魅力的で、面白いもの。だから僕はここでも『化物語』とまったく同じように、これでもう少し「まじめに」作ってくれてりゃ、もしかしたら「カルト」の外れた傑作になる可能性もあったのにと、多少の残念感も漂わせるのだ。
でもこの作品はその「残念」な部分にも関わらず、面白いので毎週ちゃんと見ている。次はどうなるんだろうなんて、妻と二人でわくわくしながらね。3年前に放映された作品だというのに…。ちなみについとにも書いたように『リーガル・ハイ』は、はっきり言って悪ふざけな部分しか目につかない。僕は『半沢直樹』で堺雅人を見直したことと、1話だけ見て速攻諦めた前シーズンの『リーガル・ハイ』を、なかなか面白かったよと評する友人もいたりしたものだから、そうかあ、もしかしてあれは僕の早合点だったかと少し反省して、シーズン2が始まったらもう一度ちゃんと見てみるつもりで手ぐすね引いて待っていた。
始まって5分で嫌になった。僕の感覚が古くなったとか年寄りになったとかではないと思う。あれを面白いと思う人には悪いけど、コメディタッチで法律ドラマを見せるにももう少しやり方というものがあるだろう。せめてコントドラマだと考えようとしてみたが、それにしてもまったく笑えないし、僕の感覚ではあの脚本は趣味も頭も悪すぎる。不思議なことにライターは確か『鈴木先生』を書いた人ではなかったかと思うが、間違ってたら笑って許せ。テレビシリーズの『鈴木先生』は、僕は近年見たドラマの中でも個人的にベスト3には入ろうかという作品だ。
つまり同じ脚本家でも日本の場合、本当にぶれが激しく、ある作品で感動して「こいつ、最高じゃん!」とか思い、次にその人の名前を見かけたらとりあえずどんな作品でも見てみる、という癖はいまも少し残ってるんだけど、それで、ああ、やっぱりこの人はうまいわあと安心できる脚本を書く人って、近年はほとんどいない。昔は倉本さんにしろ山田さんにしろ、気に入ったドラマがあって脚本家の名前を覚えたら、それからはその脚本家の名前でドラマを選んで見れば、まず間違いはなかったものだが。
とりあえず、今日はドラマ脚本家の力がまったく安定していないという話をしていて、わざわざ『リーガル・ハイ』の話なんかする必要がなかったことに、いま思い当たった。たちまち僕ら夫婦がどっぷりとハマりこんでるこの『SPEC』の脚本家、
実は『安堂ロイド』を書いてる人だった()
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