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15分で見終われる映画(^^ゞ

デンゼル、単純な善人役はもうやりたくないとか言って、いろいろ芸の幅を広げようとやってらっしゃるが、キャラ的には今回の主人公は比較的しっくりきた。英雄的な能力は持ってるけど、実は弱い人間、ダメな人間というね。

 

でも最近のアメリカ映画では、ダメな人間を表わす記号のように、喫煙者であったりアルコール中毒だったりドラッグにハマってたりというお約束があって、結果、そのことが最近のアメリカ映画をひどく単調でつまらないものにしている。

 

この映画もまさにそうで、極端な話、酒も煙草もドラッグもやる主人公が、最後は改心して罪を償い、立ち直ろうとしています、というバプティスト教会推薦教育映画かと思うようなオチで終わるのだが、それにしては冒頭の導入から飛行機トラブルの発生、それを解決する主人公の手腕を描く流れまでは手に汗握る展開で、おおーっと感心してしまうのだ。

 

あとで監督を確かめたら何とロバート・ゼメキスだった。そりゃデロリアンが未来に戻れるかどうかであんだけハラハラさせて引っ張った人だから、これくらいは朝飯前だろう。

 

正直言って、この冒頭から飛行機遭難の顛末を描いたあとは、僕にとっては蛇足のような話だった。ラストのオチもだいたい読めちゃったし。何より、もちろん僕は人が立ち直り、正しい道を見つけて魂の安息を得る話というのも大好きだけれど、なにしろへそは曲がってるので、誰かに啓蒙されてるような話は好きではない。この映画にはそんな匂いがちらっとする。

 

たとえば冒頭の飛行機が不時着する際、やけにくっきりと教会の鐘楼を叩きつぶして着地するところとかね。

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