朝から見るのにはちょっとな映画(__;)

最近起きてるときがやたら眠く、家にいると寝てしまうからと喫茶店に行って仕事してても、ふと気づくと落ちてることがある。多分妖怪のせい……もとい、睡眠時無呼吸症候群のせいだろう。

仕事が一向進まないのについにたまらず昨夜はパソコンの前に座ってても指が動かないので、いっそ寝ようと10時頃半年ぶりくらいに仕事場でもリビングでもなく、自分の寝室に入り、ふとんの上に横になったらすっげえ気持ちよくて、そのまま朝の４時まで爆睡してしまった。ちょっとは頭がすっきりしたかな。

リビングに降りてコーヒーなど飲みながら、目覚めがてらにテレビに録画しておいた映画などを一本見始める。最近WOWOWは韓国サスペンス映画特集をしていて、これもその一本。タイトルは『共謀者』。

予備知識などなしにたまたまザッピング中にちらっと見た被害者の若妻役の人が気に入って、そのままエアチェックしたのだが、はっきり言ってさわやかな目覚めの後に朝っぱらから見る映画ではなかった。この続きはネタバレ含んでるので、見る気のある人は開かないように。どうせそんなに大したことは書いてないけど()

とりあえずこの若妻役の女優さんはタイプでした。

それだけかよ！()

ま、せっかく続きを開いてこれだけというのも何だけど、本当に韓国映画って後味の悪い映画を作らせたら世界一だよね。これ、けなしてるわけじゃなく、といって誉めてもいないけど、誉めないのは僕がそういう話があまり好きじゃないから。

てゆーか、後味の悪い話が好きって人は、そもそもそんなにいないだろ。だけど後味の悪い話を書きたい自分ってのはときどきいて、『なみだ坂』でもたまに、なんとか読者の後味を悪くしてやろうと思って作る話ってのは、正直ある。なぜか。おまえは読者を楽しませたい、笑わせたい、すかっとさせたい、短い時間でも僕の漫画を読んでくれた人にいい影響を与えたいと思って、話を作ってんじゃないのかと言われればその通り。僕は基本そういうつもりでこの仕事をやっている。

だが漫画も、まあ漫画に限らず小説も映画も、あるいは音楽だっておよそ表現活動と称されるものが、他人の心に直接働きかける作用を持っている媒体だと定義するなら、他人の心を楽しくさせたいというのは単なる他人の心を動かした一結果に過ぎず、それも含めて他人の心を動かしたいと願う業を持つ人間にとっては、他人を不安にさせる、怒らせる、泣かせる、恐がらせるというのも、立派に表現活動の結果もたらされる影響であり、それらひっくるめて心が動くことを「感動」と呼ぶのだ。と、思う。

だから、後味の悪い話を見たくないというのは娯楽を享受する側の一個人としての願望であり、後味の悪い話を読者に見せたいと思ってしまうのは、物書き側の業の一部である。

ぶっちゃけ『共謀者』、タイトルからどうせ犯罪ものだとは想像がついたが、まさかそれが臓器移植をテーマにしているとは思いもしなかった。しかもあの展開、とらわれた被害者を救うべくいろいろすったもんだして、結局あれという展開は同じく韓国映画の『チェイサー』にも通底する部分を持っているが、これはもう韓国映画のお家芸なのかね。ほんっとに『チェイサー』同様、見終わったあとのどよよよよ～ん度がハンパないから

後で調べてみて、これがマジ実話を元にしているらしいというエピソードもなんじゃそれである。こんなひどい話があるのかと思ったら本当にあるんだって。あの国とあの国では。だけどそれはいつまでも対岸の話と思っていたら大間違いかも知れないよと思えるところが、実は本当の後味恐怖かも知れない。対岸で起きていることは、実はもう此岸でも起きていたりすることが、往々にしてあるからだ。

ま、いずれにしても結論は、朝から仕事前に見る映画ではなかったな。ということ。